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映画『オートマタ』

人類の終焉、人工知能の時代が始まる・・・
 科学技術の進歩により、誰もが小型コンピュータ(パソコン)を携帯できるような時代を迎え、人間の生活は豊かになってきた。その一方で、人間の心(精神)を疲弊させるような複雑化した社会が肥大してゆき、ペット型ロボット、ロボット掃除機、対話型ロボット等、その利便性から数多くのロボットが人間社会に入り込んできた。
 家事用ロボット、ロボット兵器、更なるスーパーコンピュータの研究開発が進められる今だからこそ、ロボット化社会が単なる絵空事とはいえない、SFディストピア大作が誕生した。

 2044年、太陽風の増加により、砂漠化が進んだ地球。劣悪な環境により、生き残った人類はわずか2100万人。蔓延する不安や恐怖と戦うため、ハイテク企業ROC社によって画期的な人型ロボット、“AUTOMATA(オートマタ)”ピルグリム7000型が開発された。ただし、数多くのロボットが人間社会に入るため、A.I.(人工知能)ともいえるバイオカーネルに、2つの制御機能(プロトコル)が組み込まれた。
 オートマタから人間を守るために作られた、このプロトコルは絶対に変更不可能で、修正(改造)しようとすれば、バイオカーネルそのものが壊れてしまうシステムになっていた。だが第2プロトコルが失われ、内部を多数改造されたオートマタが相次いで発見された。一体誰が改造しているのか? その首謀者の目的は何なのか?
 ROC社の保険部から派遣された調査員ジャック・ヴォーカンが、オートマタ改造の謎を調査する過程で、意外な事実が明らかになっていく。ROC社がオートマタ開発時に隠蔽した事実とは? オートマタとヴォーカンとの対峙が意味するものは! そして、人類を助けるために設計されたロボットが、人間の定義した社会の中で共存するとはどういうことなのか。ロボットと人類を敵対させるのではなく、現代の問題に直結して考えられるよう、新たな視点で描いたところに本作の斬新なテーマが込められている。混沌とした世の中でロボットの心が覚醒し、その一方で人間のモラルが崩壊していく……人間とロボット、それぞれの視点で驚愕の“終りと始まり”が描かれた作品だ。

 人類終焉を漂わせた未来社会を表現するため、世界中から優れた演技陣が集結した。
 オートマタを改造した首謀者を追うROC社保険部の調査員ジャック・ヴォーカン役には、『デスペラード』(95年)をはじめ、『スパイ・キッズ』シリーズ(01・02・03年)、『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(14年)等、芸術文芸映画からアクションおよびアニメーション映画の声優まで、幅広い表現力で観客を魅了してきたスペイン出身の世界的ビッグ・スター、アントニオ・バンデラスが扮した。メッセージ性の強い本作の脚本に惚れ込んだ彼は、製作も兼任した。
 ヴォーカンの妻レイチェルで、臨月を迎えた妊婦という難役を演じたのはデンマーク映画界のミューズ、ビアギッテ・ヨート・スレンセン、ヴォーカンにアドバイスするデュプレ博士役には『ワーキング・ガール』(88年)でトップスターの仲間入りを果たしたメラニー・グリフィス、ヴォーカンと敵対する粗野な刑事ウォレス役には『ゴースト・ハウス』(07年)や『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13年)等のディラン・マクダーモット、そしてヴォーカンの上司で親友のロバート・ボールド(愛称ボブ)役には、70年代以降、数多くのB級映画やTV映画等で多くの映画ファンを魅了し続け、『ジャッキー・ブラウン』(97年)でクェンティン・タランティーノがリスペクトした名優ロバート・フォスターといった個性的な顔ぶれが揃った。

 製作総指揮には、世界中で大ヒットを記録した『エクスペンダブルズ』シリーズ(10・12・14年)、『ランボー/最後の戦場』(08年)、『エンド・オブ・ホワイトハウス』など、数多くの話題作を作り続けてきたベテラン・プロデューサーのアヴィ・ラーナー。
 監督と脚本には、サスペンス・スリラー『シャッター ラビリンス』(09年)で注目されたスペイン映画界のビジュアル派、ガベ・イバニェス。長編映画の監督デビューになった『シャッター ラビリンス』は、失踪した幼い息子を孤島で探し求める若き母親の繊細な心理を巧みに表現し、「2010年ファンタスポルト映画祭」で“監督週間”主演女優賞を、「2009年シッチェス・カタロニア国際映画祭」で主演女優賞をもたらした。イバニェス監督はVFX出身の監督で、アレックス・デ・ラ・イグレシア監督の『ビースト獣の日』(95年)や『ペルディータ』(96年)などでCGアニメーターのキャリアを積み重ね、“次世代のリドリー・スコット!”とヨーロッパ屈指のビジュアル派と評されてきた。念願の大作『オートマタ』では壮大なスケール感を表現しようと、自らコンセプト・アートも手掛けている。

 イバニェス監督による、命が軽視されている退廃的な終末社会のアイデアと、詩情感溢れる映像美とが相まって、独特の世界観を構築! 深遠なテーマ性をはらみつつ、最先端のVFXで壮大且つリアルに創造され、科学への警鐘、すなわち、A.I.の“禁断への領域”に踏み込んで、新たに台頭してくるだろうオートマタの“驚愕の瞬間”を捉えている。 それは、いまだ誰も見たことがない世界……。